「ゆがんだ思考を修正する方法」
認知行動療法の基礎として、
・認知と感情をわける
・現実的に考え直す
・自動思考のゆがみ
という3点がある。
認知行動療養の理解を深めるためには「ゆがみ思考を修正する方法」が有効。認知のゆがみを修正することは「ものの受け取り方」を変えて悪循環を解消しようとするもの。
かといって、それは単純に「早速、考え方を変えていきましょう!」ということではありません。何故なら、考え方や気持ちを変えることが難しい悩んでいるから。そもそも考えを変えるという考えがないとも言えますが。
例えば片付けが苦手な人に「何もしなくては結局何も変わらないよ。もっと自分から片付けが好きになれるように工夫したり、少しでも自分から動いてみたら?」と考え方を切り替えるようにお勧めしても、それができるなら、最初から悩まない、と思うだけでしょう。
誰かに的確なアドバイスをしてもらっても「でも・・・」「だって・・・」ととにかく否定したくなるのが普通でしょう。
というように、私たちは慣れ親しんだ自分の認知をいきなり変えるのは難しいのですが、そこでおすすめなのは
“出来事&感情ノート“です。ノートは書いて、その後に見直すことでという心のクセを気付くことができます。
「今日どんなことがあったのか」「そのときどのようなことを考えたか?」「そのように考えている自分をどう思うか」と自分に問いかけてみてください。
書き方は3つのポイントがあります。
・今日の出来事。
・出来事に対して感じたこと、考えたこと。
・感じたことや考え方が現実に沿っているかをチェックする。
このように、ある出来事に対して感情を書くことで心のクセが見えてきます。更に、時間が経ったあとに見直すと冷静に自分の考え方について客観視できます。
ノートを書くのコツは、とにかく続けようなどとはぜず、
・ 1回だけで試してみること
「三日坊主」で終わってしまってもいいのです。
・誰かにアドバイスするつもりで書いてみよう!
3日後に見直すときは、自分の認知のしがらみもあり客観視が難しいときもあるかと思います。そんなときは自分にとって大切な人(友人、家族)が同じ状況だったら自分はどんなアドバイスをするかな?
ということを意識して書くと、書きやすいです♪
日記サンプル
○月○日
・今日の出来事
ここ最近、仕事で小さなミスが多い。いつもは温厚な上司も今日は 「もっと丁寧に仕事をやってもらえるかな?こんなに何度もミスをされると、困るよ。」 と注意を受けた。周囲の人も自分に対してよそよそしい態度を取るようになった。 もしかしたら裏で「あいつはダメな奴だ。」と言われているのかもしれない。
・そのとき考えたこと、感情
悲しい、情けない、自分はだめな人間だ。毎回、これからはミスをしないように気を付けようと思うのに、仕事がたくさん回ってくると、どこから手をつけていいかわからずパニックになってしまう。それに周りの人からどう思われてるかも気になってしまい、仕事に集中ができない。今の仕事に自分は向いてないのかもしれない。
・3日後の振り返り
仕事での失敗は誰にでもあるし、だめな人間だと決め付けることはない。仕事の量が多すぎて、それについていけずミスが増えてしまっている。
他人から「ダメな奴」だと思われるのが怖くて、何でも一人で完璧にこなそうとしているところがあると思う。しかし、それでは精神的にきついし、すべてを完璧に一人でこなすことは現実的な方法ではない。
もう少し周りの人に頼ってみること、相談することも必要だ。 それと自分自身も専門的な知識がまだ不十分なところもあるので、それを埋めるためにも会社帰りに専門書を買って勉強をしてみよう。
・認知行動療法まとめ
さて、認知のゆがみを修正する方法はいかがでしたか。認知行動療法は「難しい・・・。」と感じた方もいるかもしれませんね。
コミュニケーション社会の中で自信をなくし「これ以上、傷つきたくない」と人を避けたくなることもあります。 しかし、それがかえって自分を追い詰める行動になることもあります。
そのようなことを防ぐためにも自分の心のクセ、認知の歪みに気付きそれが現実に沿ったものなのか?と一度考えてみてくださいね。
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