ラショナルセラピー(rational therapy)

今回は特にカウンセリングの手法で興味深いものに出会えたのでご紹介。


第二次世界大戦後に日本に最初に導入されたロジャースの来談者中心療法より、21世紀前に脚光を浴び始めた認知行動療法を発展させたエリスの論理療法は使える手法だ。


論理療法は、ラショナルセラピー(rational therapy)というのだが、名前が可愛い❤


論理療法の良いところは他にもあって、倫理性と実証性の両方を含む経験主義に立つ哲学を、倫理実証主義(logical positivism)といい、それに立つ考え方をラショナル・ビリーフ、論理性がなく、事実に基づかない考え方をイラショナル・ビリーフという。


つまり人は考え方により、同じ状況でも、幸せに感じたり、不幸に感じるってこと。

人の目標を幸福とし、目標達成の妨害をしているのは、イラショナルビリーフとし、修正しようとするのが論理療法。


考え方の善し悪しは、その結果幸福かどうか?でわかる。


なので、論理療法は、実利性(損得勘定)を重んじる理論である。


その人の精神が崇高か?などは余り関係ない。


論理療法では、人間の行動(生活、学校、仕事、家事、育児、人間関係、試験の合否)は評価できるが、人は、そのままで、人からの評価をこえ、尊重されるべき存在という思想がある。


その人の発言が

・論理性があるか?

・事実に則しているか?

・人を幸福にするか?

が合言葉。


まずは自問自答し、必要なら考え方を変える。


人間は神でないのだから、過ちをおかすこともある。


だから神のようになろうとするな、the bestを求めるな。自分なりにベストを尽くして、瞬間瞬間を楽しみながら生きよと教える療法。


失敗すべきではないと考えず、失敗しないに越したことはない、失敗したら次回に失敗しないためにはどうすればよいか考えよ、という考え方。


不完全な自分を受容しつつ生きることを教える。

ゆかりん's  哲学&心理学 研究所

ゆかりんが心理学の観点から、独自の哲学を展開する部屋。 人はそのままで尊重されるべき存在。 不完全な自分を受容しつつ生きつつ同時に崇高な自我も実現していくことを目指す。